
インプラント治療をする上で、インプラント手術が効果的に行える状態かどうか、口腔内と全身の健康状態を把握するための正確な診査・診断を行います。
その結果、まれにインプラント治療に不適合な場合があります。また、他の治療や処置を行うことによりインプラント治療が可能な場合は、そちらを終えてからインプラント治療を開始します。
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| 不適合要素 | 症状 | 対策 |
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全身疾患
麻酔の使用や出血、細菌感染への免疫低下など、手術時、手術後のリスクに耐えられない場合 |
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投薬によるコントロールが可能であれば治療が可能になりますが、必ず主治医に申し出て、インプラント治療が可能か、治療に向けての対策などを話し合う必要があります。 |
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口内環境
インプラント埋入時や埋入後の効果に支障をきたす場合 |
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インプラント治療を行う際、インプラントを埋め込み、しっかり結合できる健康な歯槽骨であることが条件になります。問題がある場合は、術前に治療や改善する対応が必要です。 |
歯周病
インプラント治療を考えている方は、まず、どうして歯が抜けてしまったのかを考えてみてください。
ほとんどの場合、原因は歯槽骨に影響を及ぼす歯周病です。 歯周病を治さなければ、インプラント治療をしている間に、別の歯が抜けてしまったり、術後のインプラントと骨の結合に支障をきたす可能性が高いため、治療が失敗に終わってしまうこともあるのです。必ず歯周病治療を終えてから手術を行います。
喫煙
喫煙することで歯茎の毛細血管が収縮し血行が悪くなるので、創傷治癒が遅れたり、インプラントと骨の結合が阻害されます。
インプラントを入れると決めたときから、手術後の1~2ヶ月までの間は、禁煙をし、インプラントを長持ちさせましょう。
糖尿病
しかし、血糖値のコントロールがうまくできていれば、インプラント治療も十分可能になります。
骨量の不足
歯周病が進行していたり、長い間歯を抜けたままにしておくと、歯槽骨や顎の骨がやせて、骨の量(幅、高さ)が不足し、インプラントを埋め込むことができません。しかし、骨を補う様々な処置(骨移植・骨造成)を行うことにより、インプラント治療を行うことが可能になります。
ポーンクラフト(骨移植)
本人の歯槽骨や顎の骨から調達した骨を移植する方法。ケースにより、歯槽骨や顎の骨以外からも調達する場合があるので、担当の先生の説明を十分に聞いてください。また、骨補填剤(人工骨)などを使用する場合もあります。
GBR法(骨誘導再生療法)
骨が足りない部分を患者様ご自身の骨や人工骨を混ぜた補填剤でカバーし、その上からコラーゲンの人工膜(メンブレン)で覆うことで骨の再生を誘導する方法。多くのケースにおいて補助的に使用するテクニックでインプラントの埋入と同時に行い、骨ができるまで約4ヶ月かかります。
スプリットクレフト(リッジエクスパンジョン)
骨の厚みが足らない時の手術方法。歯槽頂(歯を支える骨の上部)から骨を半分に割っていき、割ったところにインプラントを埋入し、その骨でインプラントを挟み込みます。3〜4ヶ月で骨が再生され、インプラントとも結合します。
サイナスリフト(上顎洞底挙上術)
骨の高さが足らない時の手術方法。奥歯の上あたりにある上顎洞という空洞が、歯を失ったことにより下に拡大し、骨が足りない場合があります。その場合、インプラント埋入時に上顎洞底面の粘膜(シュナイダー膜)を持ち上げ、その部分に骨補填剤(人工骨)を挿入し、骨が出来るのを待ちます。さらに足りない場合は、インプラントを埋め込む穴の奥に、将来、骨になる物質を入れ、少しずつシュナイダー膜を押し上げていき、それが完全に骨になるのを待ってからインプラントを埋入する方法(ソケットリフト)で行います。
このように、インプラント治療を始めるにあたり、身体や口内環境を整える必要があります。家を建てるときの地盤づくりのように、インプラントを埋め込むためには、しっかりしとした土台(身体・口内)づくりがとても重要なのです。